チケットレスで新幹線に割引料金で乗れるモバイルSuica特急券。
乗車当日に新幹線を予約しても「モバトク」で、必ず料金は安くなります。
事前予約が必要な「スーパーモバトク」ほど安くはありませんが、使いやすいのは「モバトク」でしょう。
ここでは、モバイルSuica特急券「モバトク」の列車・区間・料金の他、予約方法・使い方や注意点などもわかりやすく解説します!
目次
「モバトク」とは?
「モバトク」とは、モバイルSuica特急券での予約・購入方法の1つで、スマホ等を利用してチケットレスで改札を通り、新幹線に乗ることができます。
利用できるのは会員登録した本人のみですが、新幹線料金は通年で割引になります。
「モバトク」が使える列車・区間は?
「モバトク」が利用できるのは、東北・北海道・秋田・山形・上越・北陸新幹線。
東海道・山陽新幹線(エクスプレス予約利用の場合を除く)と九州新幹線には、基本的には乗れません。
「はやぶさ」「こまち」など全列車で利用が可能。
普通車指定席・グリーン車に加え、グランクラスの予約も可能。
指定席と料金は同じですが、自由席に乗ることもできます。
料金はいくら安くなる?
「モバトク」を利用すると、料金はどれくらい安くなるのか?
いくつかの区間で、通常きっぷと料金を比較してみます。
区間 | 通常きっぷ | モバトク | 差額 |
---|---|---|---|
東京-宇都宮・高崎 | 5,020円 | 4,290円 | 730円 |
東京-福島 | 9,110円 | 8,380円 | 730円 |
東京-仙台(やまびこ) | 11,090円 | 10,150円 | 940円 |
東京-新潟 | 10,760円 | 9,850円 | 910円 |
東京-金沢 | 14,380円 | 13,620円 | 760円 |
東京-山形 | 11,550円 | 10,380円 | 1,170円 |
東京-秋田 | 17,600円 | 15,820円 | 1,780円 |
東京-新青森 | 17,150円 | 15,710円 | 1,440円 |
普通車指定席利用時の料金と差額です。
料金は特別安くなるわけではありませんが、回数券や学割を除いて東京-仙台で「はやぶさ」の料金が安くなるのは「モバトク」くらいです。
この他の区間の料金と差額も簡単に調べることができます。
公式サイトJR東日本「モバイルSuica特急券のお値段検索」
年末年始・GW・お盆も料金は同じ
「モバトク」の料金は一年中同じ料金なので、年末年始・GW・お盆も同額。
もちろん、繁忙期・閑散期による料金の変動もありません。
そして、どの列車に乗っても料金は変わらず、「はやぶさ」でも「やまびこ」でも同じ料金です。
「モバトク」の予約方法・使い方
モバイルSuica特急券「モバトク」はどのように予約し、利用すればいいのでしょうか?
「モバトク」の予約方法と期限は?
「モバトク」を予約するには、まずモバイルSuicaへの会員登録が必要です。
そして、モバイルSuica特急券を利用するには、クレジットカードを登録します。
モバイルSuicaの利用には年会費1,050円(税込)がかかりますが、ビューカードを利用する場合のみ年会費はかかりません。
モバイルSuica特急券を購入できるようになったら、専用アプリを利用して新幹線に乗車する日時・座席等を指定し、列車を予約します。指定席等を利用する場合、シートマップで座席を選ぶことができます。
モバトクの予約ができるのは、乗車日の1ヶ月前10時から当日の列車出発6分前まで。
そして、事前予約登録で1ヶ月前よりさらに1週間早く予約することも可能です。
「スーパーモバトク」は前日23時40分までしか予約はできず、事前予約登録も利用することはできません。
使い方・受取り方法
モバトクはチケットレスなので、駅の券売機等でチケットを受取る必要がありません。
受取りをするのは、持っているスマホなどの携帯端末。
列車を予約したら、その情報をスマホ等にダウンロードします。
これがチケットを受取った状態と同じで、そのスマホを改札へタッチして通り、指定した列車へ乗車します。
変更・払戻しのルール
「モバトク」は変更・払戻しが可能です。
予約した列車の発車時刻前なら変更可能で、変更後に指定席を利用する場合は6分前までに手続きをする必要があります。
変更に手数料は必要なく無料です。
参考JR東日本モバイルSuica特急券「変更」
「モバトク」は列車の出発時刻前なら払戻しが可能。
払戻手数料は1枚につき320円です。
参考JR東日本モバイルSuica特急券「払いもどし」
なお、スーパーモバトクは変更が不可。
払戻手数料も高いので、スーパーモバトク利用の方は注意が必要です。
モバトク利用時はここに注意!
モバトクはいつ利用しても、必ず料金は割引になります。
しかし、その割引額が大きくはなく、料金を重視する方は慎重に選択する必要があります。
モバトクを利用する時には、以下の点には注意しましょう!
家族・2人以上は利用不可
モバトクが利用できるのは、会員登録した本人のみ。
家族旅行や2人以上で新幹線に乗る時には利用できません。
もし、2人以上で利用する時には全員が会員である必要があります。
また、子供料金の設定がないので、子どもがいる家族は利用することはできません。
使用できるのは新幹線の区間のみ
モバイルSuica特急券「モバトク」は新幹線の区間でしか利用することができません。
在来線への乗継ぎも可能ですが、在来線の料金は別にかかってしまいます。
例えば、東京から仙台へ行く時、通常きっぷを利用すれば、東京駅まで新宿や渋谷から在来線で行っても、新幹線のきっぷで乗車することもできます。
しかし、モバトクを利用する場合、東京駅までの料金は別途必要です。
ただし、この在来線料金が、モバトクの割引額より少なければ、モバトクを利用した方がお得です。
往復割引は併用不可
新幹線は601キロ以上の区間で、往復分の乗車券を購入すると、往復割引で乗車券が1割引になります。
この往復割引が使える区間でも、モバトクと併用することはできません。
どちらかを選択しなければなりませんが、基本的にはモバトクの方が安いです。
学割とも併用不可
片道101キロ以上の区間は、学生は学割を利用することができます。
学割を利用すると、乗車券は2割引になります。
ただし、学割が使える区間でも、モバトクとの併用はできません。
往復割引と同じくどちらかを選ぶ必要がありますが、基本的には学割を利用した方が安いです。
特に、601キロ以上の区間では往復割引と学割は併用できるので、モバトクよりも料金は安いでしょう。
モバトクの料金は安くない!
モバイルSuica特急券はネットで簡単に新幹線の座席ができ、しかも一年を通して必ず料金が割引になります。
1人で出張で利用する方にとっては非常に便利なサービスです。
しかし、モバトクの料金はそれほど安いわけではありません。
まず、モバトクよりもスーパーモバトクの方が間違いなく安いです。
そして、全区間で利用できるわけではありませんが、「えきねっとトクだ値」「お先にトクだ値」を利用した方が安い区間は多いです。
さらに、往復+宿泊で新幹線を利用する場合、新幹線ホテルパックの方が安いです。
いくつかの区間で料金を比較してみましょう!
往復方法 | 東京-仙台 | 東京-秋田 | 東京-金沢 |
---|---|---|---|
通常きっぷ | 11,090円 | 18,120円 | 14,380円 |
往復割引 | なし | 17,110円 | なし |
モバトク | 10,150円 | 15,820円 | 13,620円 |
回数券 | 10,950円 | なし | なし |
トクだ値10 | 9,970円 | 16,290円 | 12,940円 |
学割 | 9,880円 | 16,110円 | 12,880円 |
スーパーモバトク | 9,130円 | 13,760円 | 12,250円 |
お先にトクだ値30 | 7,750円 | 12,670円 | なし |
新幹線パック | 約6,800円~ | 約12,100円~ | 約10,900円~ |
新幹線パックの料金は2人以上で利用するパックの片道新幹線料金です。
これらと比較すると、モバトクは決して安いとは言えません。
もし、他の方法が利用できる時は、「えきねっと」・
新幹線ホテルパックなどの料金も調べて比較してみましょう!