新幹線「ひかり」と「のぞみ・こだま」の4つの違いを解説!

東海道新幹線で運行している3つの列車「のぞみ・ひかり・こだま」。
あまり新幹線を利用しない方には、どの列車を利用すればいいのかわかりませんね。

そこで、ここでは「のぞみ・ひかり・こだま」の違いを解説!
特に、最速列車「のぞみ」と各駅停車「こだま」の違いはわかりやすいですが、「ひかり」が少しわかりにくいので、「ひかり」を中心に各列車の違いをご紹介します!

まず、この「のぞみ・ひかり・こだま」の違いは4つ。

  1. 停車駅の違い
  2. 所要時間の違い
  3. 座席(自由席)
  4. 料金

この4つの違いを中心に、詳しく解説します!

「のぞみ・ひかり・こだま」の停車駅の違い

基本的に「のぞみ・ひかり・こだま」の一番大きな違いは停車する駅の数
停車駅が最も少ないのが「のぞみ」、そして次に「ひかり」。
「こだま」は東海道新幹線の16駅全てに停車し、通過する駅はありません。

東海道新幹線なら、「のぞみ」停車駅は東京・品川・新横浜・名古屋・京都・新大阪。
「のぞみ」はこの6つの駅以外に停車することはなく、全て通過します。

「ひかり」はこの6駅の他に、小田原・熱海・三島・静岡・浜松・豊橋・岐阜羽島・米原などにも停車します。
しかし、列車によって停車駅は違い、静岡・浜松・米原は毎時1本ずつ「ひかり」が停車しますが、小田原・豊橋は1日に数本の停車です。

これ以外の新富士・掛川・三河安城には「ひかり」も停車しません。

そして、「こだま」は全列車が各駅に停車し、「のぞみ・ひかり」の通過を待ちます。

山陽新幹線の停車駅は?

山陽新幹線では「のぞみ」は新神戸・岡山・広島・小倉・博多の5駅に必ず停車します。
列車によっては、この5駅以外に姫路・福山・徳山・新山口・新下関などにも停車します。

そして、「ひかり」はさらに多くの駅に停まります。
東京発の下り岡山行き「ひかり」は新大阪から岡山までの各駅に停車します。

また、「こだま」は各駅に停車しますが、東京からの直通「こだま」は新大阪までで、新大阪-博多間は別の「こだま」が運行されています。

なお、山陽新幹線区間には「みずほ・さくら」という列車もありますが、停車駅はほとんど「のぞみ」と同じです。

所要時間の違い

「のぞみ・ひかり・こだま」は停車駅の数が違うため、所要時間も違います。
所要時間が短いのは、当然、のぞみ→ひかり→こだまの順。
特に距離が長いほど、各列車の所要時間には差が出ます。

いくつかの区間で所要時間を比較してみましょう!

区間 のぞみ ひかり こだま
東京-名古屋  1時間40分 1時間40分~2時間5分  2時間40分
東京-新大阪  2時間30分 3時間  4時間
東京-岡山  3時間20分 4時間15分  直通なし
名古屋-新大阪  50分 50分~1時間10分  1時間10分
新大阪-広島  1時間20分 2時間  3時間
新大阪-博多  2時間30分 4時間  5時間

東京-名古屋では「のぞみ」と「ひかり」の所要時間はあまり大きく変わりませんが、新大阪で30分、岡山まで行くと約1時間の差が付きます。

座席の違い

東海道新幹線の「のぞみ・ひかり・こだま」は全列車16両編成です。
車両の数は同じですが、普通車指定席と自由席の数が違います。

自由席が多いのは、こだま・ひかり・のぞみの順。
指定席が多いのは、のぞみ・ひかり・こだまの順です。

列車 指定席 自由席 グリーン
のぞみ 10両 3両 3両
ひかり 8両 5両 3両
こだま 3両 10両 3両

なお、山陽新幹線区間では「のぞみ」の車両編成(16両)には変わりありませんが、「ひかり・こだま」は8両編成もあります。

料金の違い

東海道新幹線の通常料金は「のぞみ」の料金(普通車指定席・グリーン車)だけが高く、「ひかり・こだま」の方が安いです。

区間 のぞみ ひかり・こだま
東京-名古屋 11,300円 11,090円
東京-新大阪 14,720円 14,400円
新大阪-博多 15,600円 15,280円

東京-名古屋の差額は210円、東京-新大阪・新大阪-博多では320円の差額です。

MEMO

普通車指定席・グリーン車の通常きっぷの料金は「のぞみ・みずほ」に比べて「ひかり」の料金は安いです。同じ区間で利用するなら「ひかり」の料金はお得。

ただし、自由席の料金は全列車同じ料金です。

「ひかり」は格安に乗る方法が少ない!

東海道・山陽新幹線には、いくつかの方法で格安に乗ることができます。
しかし、「のぞみ」や「こだま」に比べて、その方法が少ないのが「ひかり」。

参考ページ「のぞみ」に格安に乗る方法

参考ページ「こだま」に格安に乗る方法

ところが、「ひかり」の料金が安くなるのは一部のみ。
以下のように「ひかり」では使えない方法もあります。

  • 「のぞみ&九州新幹線」早特往復きっぷなどは「のぞみ」限定
  • 「ぷらっとこだま」は「こだま」限定
  • 「こだま指定席きっぷ」「こだまスーパー早特きっぷ」も「こだま」限定
  • エクスプレス予約・スマートEXの「EX早特21」「EX早特」「EXのぞみファミリー早特」は「のぞみ」限定
  • エクスプレス予約・スマートEX「EXこだまファミリー早特」「EXこだまグリーン早特」も「こだま」限定

これらを除いて、「ひかり」の料金が安くなるのは、以下の9つの方法です。

 新幹線ホテルパック

往復+宿泊」で新幹線旅行に行くなら最も安い新幹線ホテルパック
「ひかり・こだま」の停車駅からの発着料金も安いです。
「のぞみ」停車駅区間でも「ひかり」を選択することができます。
しかし、新幹線パックでは「のぞみ」と差額はありませんので、列車の本数が多い分「のぞみ」パックの方が使いやすいです。

「ひかり」も安いおすすめ新幹線パック

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往復新幹線とホテルの同時予約で料金は格安!
特に東海道・山陽新幹線は他の格安きっぷよりも安いです。
ネット予約したチケットは自宅など指定場所へ宅配。
3日前まで予約することができます。

エクスプレス予約

東海道・山陽新幹線を割引料金で予約できるエクスプレス予約
通常きっぷの料金と違い、エクスプレス予約の料金は全列車同じ。
同じ区間なら「のぞみ」でも「ひかり」でも「こだま」でも同じです。

スマートEX

東海道・山陽新幹線をネット予約することができるスマートEX
スマートEXを利用すると、通常料金から片道200円安くなります。
(「ひかり」は「ひかり」の通常料金から200円引き)

エクスプレス予約・スマートEXは「早特」でさらに料金が安くなります
しかし、6つの「早特」の内「ひかり」で利用できるのは「EXグリーン早特」のみ。

「EXグリーン早特」は3日前までに予約すると、朝6時台出発「のぞみ」と終日「ひかり」のグリーン車に安く乗れる早割きっぷで、利用できるのは東京・横浜~名古屋・京都・新大阪・新神戸の各区間です。

回数券・金券ショップの格安チケット

東海道・山陽新幹線では多くの区間で回数券を利用することができ、普通車指定席用なら、全列車の指定席で利用が可能です。

当然、料金は全列車同額。
「のぞみ」停車駅区間なら「のぞみ」も利用できますが、「ひかり・こだま」停車駅なら回数券で「ひかり」に乗るのはお得でしょう。

なお、金券ショップで売っている新幹線格安チケットは回数券の1枚売りが基本で、この場合も、どの列車に乗っても料金は同じです。

学割・往復割引

片道101キロ以上の区間は学割で乗車券が1割引。
片道601キロ以上の区間で往復分の乗車券を購入すると、往復割引で乗車券は2割引になります。(学生は学割・往復割引の併用可)
当然、「ひかり」の料金も学割や往復割引で安くなります。

お得なきっぷの一部

JRが販売する「お得なきっぷ」などの内、一部のきっぷは列車が限定されていません。
例えば、「たびきっぷ」「東京ディズニーリゾート往復きっぷ」など「のぞみ・ひかり」も利用可。
このような割引きっぷを利用すると「ひかり」料金も安くなります。

株主優待券

JR東海・JR西日本の株主優待券を持っていれば「ひかり」も割引になります。
株主優待券を利用すると、乗車券・特急券も割引になり、JR東海は1割引、JR西日本は5割引で新幹線に乗ることができます。
ただし、利用できるのは管轄区域内のみで、JR東海なら東海道新幹線、JR西日本なら山陽新幹線に限られます。

ジパング倶楽部

男性65歳、女性60歳から利用できる会員制のシニア割引
入会後3回までは20%割引、それ以降は年20回まで新幹線料金は30%割引。
このジパング倶楽部では「のぞみ・みずほ」は割引になりませんが、「ひかり」の料金は割引になります。

バリ得こだま・ひかり号

山陽新幹線「こだま」と一部「ひかり」に格安に乗れる「バリ得こだま・ひかり号」。
新大阪・新神戸-小倉・博多など、一部の区間で利用することができます。

通常「ひかり」指定席料金15,280円の新大阪-博多間が片道7,600円に!
この料金で一部の「ひかり」に乗ることができます。
また、「ひかり」のグリーン車には500円アップで乗れるのでお得です!

公式サイトバリ得こだま・ひかり号

「ひかり」のメリット・デメリット

「ひかり」にはどのようなメリット・デメリットがあるのか?
他の列車と比較しながらご紹介しましょう!

メリットは?

「こだま」より早い

「のぞみ」が停車しない駅なら「こだま」より「ひかり」が早いです。
小田原-京都・大阪、米原-横浜・東京などは「こだま」では時間がかかるので、「ひかり」に乗りたいものです。

自由席が多い

東海道新幹線で「のぞみ」の自由席は3両しかありませんが、「ひかり」は5両。
自由席を利用するなら「ひかり」の方が座りやすいでしょう。

特に乳幼児同伴の家族の場合、自由席に乗ると乳幼児は無料です。
指定席を利用するより自由席の方が家族旅行の費用は安くすることができます。

デメリットは?

列車の本数が少ない

例えば、東京-新大阪なら「のぞみ」は1時間に少なくても4~5本、多い時間帯は10本近くの運行がありますが、「ひかり」の運行は毎時2本程度。
「ひかり」に限定すると列車の本数は少ないです。

安くなる方法が少ない

ご紹介した通り、「ひかり」に安く乗る方法は意外と少ないです。
「のぞみ」限定や「こだま」限定が多く、「ひかり」では利用できません。
「ひかり」が停車する駅を利用する方は、料金を安くするなら、エクスプレス予約を利用するか、新幹線ホテルパックを利用する以外に安い方法はありません。

 

まとめ

  • 「のぞみ・ひかり・こだま」の違いは、停車駅・所要時間・座席・料金。
  • 「ひかり」の料金が安くなる方法は9つ。
  • メリットは、自由席が多いことと、「こだま」より早いこと
  • デメリットは、列車の本数と、安くなる方法が少ないこと