「お先にトクだ値」の購入方法・料金※売り切れの時は?

新幹線をネットで予約できる会員制サービスの1つ「えきねっと」。
この「えきねっと」の中で、最も安いのが「お先にトクだ値」。

ここでは「お先にトクだ値」について、利用できる新幹線・区間・料金や買い方・使い方などをご紹介。利用上の注意点や、売り切れで買えない時の対処法も!

「お先にトクだ値」とは?

「お先にトクだ値」とは、JR東日本の「えきねっと」で購入できる格安なチケットで、利用できる新幹線の区間・列車・座席や購入期間が限定されています。
通常きっぷとは違うルールや制限はありますが、料金は安いです。

利用できる新幹線と区間・座席は?

「お先にトクだ値」が利用できるのは、東北・北海道・秋田・山形・上越新幹線の一部
利用できる座席は、普通車指定席と一部列車を除くグリーン車

路線 列車 区間(東京・上野・大宮から)
東北・北海道新幹線 はやぶさ 古川~新函館北斗
はやて 古川~新青森
東北新幹線 やまびこ 宇都宮~仙台・古川・盛岡
なすの 宇都宮~郡山
山形新幹線 つばさ 米沢~新庄
秋田新幹線 こまち 角館~秋田
上越新幹線 とき 浦佐~新潟
たにがわ 高崎~ガーラ湯沢
北陸新幹線 あさま 安中榛名~長野

全列車に設定があるわけではないので、列車は事前に空席案内等で確認しましょう。
参考えきねっと「空席案内・予約」

東海道新幹線・北陸新幹線は?

東海道新幹線には「えきねっとトクだ値」「お先にトクだ値」の設定はありません。
列車の予約はできますが、「えきねっと」では料金は安くなりません。

また、北陸新幹線「かがやき・はくたか」は、「えきねっとトクだ値」の設定はありますが、「お先にトクだ値」の設定はありません。
北陸新幹線で「お先にトクだ値」が使えるのは「あさま」のみ。
東京-金沢などの区間では利用できません。

グリーン車は一部の列車のみ

普通車指定席と違い、グリーン車の「お先にトクだ値」がある列車は限られます。
東北・北海道新幹線「はやぶさ・はやて」、山形新幹線「つばさ」、秋田新幹線「こまち」のグリーン車では「お先にトクだ値」を利用して乗ることはできません。

「お先にトクだ値」の割引率・料金は?

「お先にトクだ値」の割引率は25%・30%・35%。
列車によって割引率が違い、25%で設定されているのは「はやぶさ」の一部区間。
その他は30%または35%割引ですが、列車ごとに割引率が違います。

そして、通常期の料金以外に繁忙期・閑散期の料金があります。

  • 東京-仙台「やまびこ」11,090円⇒30%割引7,750円、35%割引7,200円
  • 東京-秋田「こまち」18,120円⇒30%割引12,670円、35%割引11,760円
  • 東京-新青森「はやぶさ」17,670円⇒25%割引13,240円

子供料金もあり!

「お先にトクだ値」にも子供料金の設定があります。
通常、新幹線の子供料金は大人料金の半額ですが、この「お先にトクだ値」の子供料金も大人料金の約半額。設定がある全区間に子供料金があります。

「お先にトクだ値スペシャル」の割引率は?

不定期で販売される「お先にトクだ値スペシャル」という割引きっぷがあります。
常時販売されているわけではなく、期間限定で販売されます。

割引率や利用区間は一定ではなく、割引率も40%もあれば50%の時もあります。
区間も北海道新幹線の時もあれば、北陸新幹線や山形新幹線の時もあります。
決まって販売されるきっぷではないので、えきねっと公式サイトを確認しましょう!

なお、購入期限も「お先にトクだ値」より短く、3週間くらい前までの購入が必要です。

「お先にトクだ値」の予約・購入方法と使い方

「お先にトクだ値」はどのように予約・購入し、どのように使えばいいのか?

予約・購入方法は?

「お先にトクだ値」を予約・購入するには、「えきねっと」への会員登録が必要です。
「えきねっと」は無料で会員登録することができ、年会費も無料。
新幹線のチケットを購入するには、決済用クレジットカード登録が必要です。

「お先にトクだ値」の購入期間は、乗車日の1ヶ月前から13日前の午前1時50分までが基本。
この期間中に、空席があれば購入することができます。

なお、設定がある列車と空席状況はえきねっと「空席案内・予約」で新幹線を利用する日時・区間を指定すれば簡単に調べることができます。

事前予約を利用しよう!

「お先にトクだ値」の発売開始は乗車日の1ヶ月前が基本ですが、「事前受付」でそれより前に予約を申し込むことができます。
この事前受付を利用できるのは、1ヶ月より1週間前の午前5時30分から

申込みの結果がわかるのは1ヶ月前のきっぷ発売日以降ですが、乗車日が決まっていれば、これが最も早く予約する方法です。

きっぷの使い方・受取りは?

「えきねっと」で予約・購入したきっぷは、券売機やみどりの窓口で受取ります。
券売機なら登録したクレジットカードを入れると、購入したきっぷの内容が表示されるので、それを確認して発券します。
発券されたきっぷをそのまま改札に通し、指定列車の座席に乗車します。

 

「お先にトクだ値」は購入期限が短いだけで、それ以外に購入方法や使い方には変わりがありません。
しかし、それ以外に注意しなければならない点があります。

「お先にトクだ値」の注意点

「お先にトクだ値」には、いくつかの注意点があります。
特に注意が必要なのは「払戻手数料」が高いこと!

キャンセル・変更に注意

「お先にトクだ値」はきっぷ受取り前なら、出発6分前まで変更することができます。
そして、「トクだ値」の販売期間内であれば、「お先にトクだ値」「えきねっとトクだ値」への変更も可能です。
ただし、「お先にトクだ値」は完売が早いので、一度変更すると、空席がない可能性も高いです。

そして、キャンセルする時には払戻手数料がかかります。
まず、基本的に払戻しができるのは、きっぷ受取り前の出発6分前まで。
当日までに払戻しをすれば払戻手数料は1席320円です。

しかし、きっぷ受取り後に払戻しをする場合、きっぷの割引率と同じ割合の払戻手数料がかかります。「お先にトクだ値」が30%割引なら払戻手数料は30%。
割引率が高いと払戻手数料も高くなります。

乗り遅れると自由席にも乗れない!

「お先にトクだ値」を利用する時には乗り遅れにも注意が必要です。
乗り遅れた時には、料金券(特急券)部分は無効になります。
そして、乗車券部分のみ当日に限って有効なので、別途特急券を購入すれば、後続列車に乗ることもできます。

基本的には「お先にトクだ値」は指定列車の座席以外への乗車は不可。
乗り遅れた場合、そのまま後続列車の自由席に乗ることはできません。

年末年始・GW・お盆期間中の制限

「お先にトクだ値」は年末年始・GW・お盆など混雑する期間には一部設定がされません。
設定が除外されるのは、連休が始まる時期の東京方面からの下りと、連休終盤の東京方面行きの上り

これらの期間には「お先にトクだ値」の販売がありません。

途中下車に注意

「お先にトクだ値」を利用する時、どうしても途中で降りなければならない場合は下車することもできます。
しかし、途中で下車すると、その時点できっぷは無効。
払戻しもなければ、その先の分は無効なので使えません。

往復割引・学割は併用不可

「お先にトクだ値」が使える区間では、往復割引や学割が使える区間もあります。
しかし、「お先にトクだ値」は特急券・乗車券が一体なので、往復割引や学割と併用することはできません。

どちらかを選んで利用することになりますが、往復割引は乗車券のみ1割引、学割は乗車券のみ2割引。同時に利用できる学生なら乗車券は3割近く割引になります。

ところが、「お先にトクだ値」の場合、乗車券・特急券の両方が30%割引になるので、基本的には「お先にトクだ値」の方が安いです。

「お先にトクだ値」が売り切れで買えない時は?

「お先にトクだ値」は本当に安いです。
しかし、一番ネックなのは、売り切れてしまって買えないこと。

ちょうど1ヶ月後の東京発-仙台行きの空席を調べた結果です。
「×」は売り切れて空席がない状態です。

もちろん、区間によって売り切れ状況は変わりますが、普通車指定席の「お先にトクだ値」は発売初日でも他の時間帯もほぼ完売していました。

このように、満席になって予約できない場合は、他の方法を探さなければなりません。
では、どんな方法を利用すればいいのでしょうか?

宿泊するなら新幹線ホテルパック

往復新幹線を利用し、宿泊する方は新幹線ホテルパックが安いです。
新幹線パックは出発3日前くらいまでは予約が可能。
「お先にトクだ値」が予約できない時でも、十分予約は間に合います。

特に、2人以上で旅行に行く時は、多くの区間でお先にトクだ値より安いです。
例えば、東京から仙台まで、往復とも「お先にトクだ値30」が購入できたとします。
すると、片道7,750円なので、往復料金は1人15,500円。
1人1泊7,300円で宿泊すると、往復・1泊の合計料金は22,800円です。

これを新幹線ホテルパックで予約すると、1人20,900円。
お先にトクだ値で往復するよりも、1人1,900円、2人で3,800円お得です。

「えきねっとトクだ値」は料金比較を!

えきねっとトクだ値」は区間・列車によって割引率は違いますが、多くの区間では10%または15%割引。
「お先にトクだ値」が買えない場合、「えきねっとトクだ値」を購入してしまいそうですが、その時には空席状況を見ながら料金を比較しましょう!

例えば、東京-仙台なら、トクだ値10は9,970円、トクだ値15は9,420円。
グリーン車の「お先にトクだ値」は30%割引で10,310円、35%割引で9,580円。
もし、トクだ値10とグリーン車のお先にトクだ値35が空いていた場合、お先にトクだ値35でグリーン車に乗った方が安いです。